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高額療養費制度

帝王切開・切迫早産の入院費に、月ごとの上限
💰 上限額は年齢と所得で決まります。標準報酬月額28〜50万円の区分なら、月およそ「85,800円+(総医療費−286,000円)×1%」。超えた分が払い戻されます。2026年8月から金額が変わりました。区分は下の表で確認してください。

1か月の医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される健康保険の仕組みです。2026年8月に上限額が見直され、あわせて「年間上限」が新設されました。帝王切開や切迫早産での入院など、保険診療になった出産関連の費用で特に重要になります。

対象になる人
健康保険・国民健康保険の加入者。1か月(同じ月内)の保険診療の自己負担が、所得に応じた上限額を超えた方
申請先・方法
加入している健康保険(協会けんぽ・健保組合・国保)へ申請。事前に「限度額適用認定証」を用意するか、マイナ保険証を使えば、窓口の支払い自体を上限までに抑えられます。
申請の期限
診療月の翌月1日から2年(時効)
いつ受け取れる?
あとから申請する場合、診療月から3か月以上かかります。マイナ保険証や限度額適用認定証を使えば窓口の支払いが最初から上限額までで済むので、立て替えも待ち時間もなくなります。
なぜこの制度があるの?
医療費の自己負担は原則3割ですが、入院や手術が重なると3割でも家計には大きな金額になります。「医療費で生活が壊れない」ようにするための安全装置が高額療養費制度です。出産では、帝王切開や切迫早産の入院で急に関係してくる制度です。
くわしく知る

仕組みはシンプルで、同じ月(1日〜末日)の保険診療の自己負担が上限額を超えたら、超えた分が払い戻されます。上限額は年齢と所得で決まり、標準報酬月額28〜50万円の区分なら月およそ「85,800円+(総医療費−286,000円)×1%」です。自分がどの区分かは、給与明細の標準報酬月額か、加入先の健康保険で確認できます。

出産との関係で大事なのは、【正常分娩は対象外、帝王切開などは対象】という線引きです。正常分娩は病気ではないため保険診療になりませんが、帝王切開・切迫早産の管理入院・吸引分娩などは保険診療なので、この制度が使えます。日本では出産の約5人に1人が帝王切開といわれており、決して他人事ではありません。

もうひとつ知っておきたいのが【事前の手続きで窓口払いを減らせる】ことです。「限度額適用認定証」を事前に取っておくか、マイナ保険証を使って受診すると、窓口での支払いが最初から上限額までになります。あとから払い戻しを待つ必要がなく、まとまったお金を用意しなくて済みます。

2026年(令和8年)8月の診療分から、この上限額が引き上げられました。同時に「年間上限」が新設され、8月から翌年7月までの1年間の自己負担が上限に達すると、それ以降はその年の支払いが不要になります。月ごとの上限には届かないけれど治療が長く続く、というケースを救うための仕組みです。4回目から下がる「多数回該当」の金額は据え置かれました。

自己負担限度額(70歳未満・2026年8月から)

〈 〉内は、直近12か月で4回目以降になったとき(多数回該当)の金額です。区分は年収ではなく標準報酬月額で決まります。給与明細か加入先の健康保険で確認してください。

所得区分標準報酬月額1か月の上限額年間上限額
83万円以上270,300円+(総医療費−901,000円)×1%〈140,100円〉168万円
53〜79万円179,100円+(総医療費−597,000円)×1%〈93,000円〉111万円
28〜50万円85,800円+(総医療費−286,000円)×1%〈44,400円〉53万円
26万円以下61,500円〈44,400円〉53万円
低所得者(住民税非課税など)36,900円〈24,600円〉29万円
📌 出典: 協会けんぽ「令和8年8月から高額療養費制度が見直されます」。国民健康保険では所得区分の呼び方が異なりますが、金額の考え方は同じです。70歳以上は別の区分になるため、加入先の健康保険でご確認ください。
💡 モデルケース
切迫早産で1か月入院し、保険診療の医療費が総額100万円(自己負担3割=30万円)になったケース:標準報酬月額30万円(区分ウ)なら上限は92,940円。差額の約20万7千円は払い戻されます。マイナ保険証を使えば、窓口の支払い自体を上限までにできます。
申請のコツ
よくある“もったいない”
よくある質問
出産育児一時金と両方もらえますか?
はい。別の制度なので両方使えます。帝王切開なら、一時金50万円+保険診療分に高額療養費、という形になります。
差額ベッド代や食事代も対象ですか?
対象外です。保険診療の自己負担だけが対象で、差額ベッド代・食事代・正常分娩費は含まれません。
新しくできた「年間上限」とは何ですか
8月から翌年7月までの1年間で、自己負担の合計が所得区分ごとの年間上限額に達すると、それ以降その年は支払いが不要になる仕組みです。2026年8月から始まりました。毎月の上限には届かないものの、通院が長く続く場合に効いてきます。
📌 正常分娩は保険診療ではないため対象外です。帝王切開・切迫早産・吸引分娩など保険が使われた部分が対象になります。出産育児一時金とは別に使えます。
🔗 厚生労働省の公式ページで確認

最終更新: 2026-07-29/出典: 厚生労働省

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