育休中は健康保険料と厚生年金保険料が免除されます。産後パパ育休のような短い育休でも免除されますが、何日休んだかではなく、いつからいつまで休んだかで結果が変わります。同じ14日間の育休でも、日付によって免除される月とされない月が出てきます。賞与の保険料はさらに条件が厳しくなります。日付の例を並べるので、育休の日程を決める前に確認してください。
月々の保険料が免除されるのは、次のどちらかに当てはまる月です。
いずれも10月に育休を始めた例です。
| 育休の期間 | 日数 | 10月分 | 11月分 |
|---|---|---|---|
| 10月1日〜10月31日 | 31日 | 免除 | ― |
| 10月10日〜10月23日 | 14日 | 免除(14日ルール) | ― |
| 10月10日〜10月20日 | 11日 | 免除されない | ― |
| 10月25日〜11月7日 | 14日 | 免除(月末が育休中) | 免除されない |
| 10月18日〜11月20日 | 34日 | 免除(月末が育休中) | 免除されない |
いちばん誤解が多いのがここです。
14日ルールは「育休を始めた月と、終わった日の翌日の月が同じ」ときに使うルールです。月をまたいだ育休では使えません。
表の最後の例では、11月に20日間休んでいますが、11月の月末は仕事に戻っています。終わった日の翌日は11月21日で、その前月は10月です。免除は10月分だけで、11月分は免除されません。
後ろの月も免除にしたいなら、その月の月末まで育休を続ける必要があります。
賞与にかかる保険料は、月々の保険料より条件が厳しくなっています。
免除されるのは、賞与を支払った月の末日を含んで、連続して1か月を超える育休を取った場合です(2022年10月以降に始めた育休)。1か月を超えるかどうかは暦日で判断し、土日も含みます。
12月に賞与が出る会社で、12月の後半に2週間ほど育休を取った場合、12月の月々の保険料は免除されますが、賞与の保険料は免除されません。
産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に最大4週間まで、2回に分けて取れます。
分けて取ったそれぞれの育休について、同じルールで月ごとに判断されます。どちらかが月末をまたぐか、同じ月の中で14日以上になっていれば、その月は免除されます。
産後パパ育休の期間中に働く日を設ける場合は、14日を数えるときにその日を除きます。就業日を入れた結果、14日に届かなくなることがあるので注意してください。
2025年4月から、原則として両親がともに14日以上の育休を取ると、出生後休業支援給付金が上乗せされ、育児休業給付金とあわせて賃金の80%になりました。これが「手取り10割相当」と説明されています。
80%で手取りが10割相当になるのは、給付金に税金がかからず、育休中の社会保険料が免除されるためです。免除されない月の育休では、その月の保険料が給料から引かれるので、手取りの計算は変わります。
給付金の条件(14日以上)と保険料免除の条件(月末または同じ月の中で14日以上)は別のものです。両方を満たす日程になっているかを確認してください。
免除の手続きは、会社が日本年金機構に「育児休業等取得者申出書」を出して行います。本人の申請ではありません。
免除された期間は、将来の年金額を計算するときに保険料を納めた期間として扱われます。免除されて年金が減ることはありません。
育休の日程を会社に伝えるときに、保険料の免除がどの月に入るかも一緒に確認しておくと確実です。