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出産で辞めた人の失業保険は4年待てます。受給の条件もゆるくなります

最終更新: 2026年9月

「妊娠して辞めたから失業保険はもらえない」。これがいちばん多い勘違いです。失業給付は「すぐに働ける人」が対象なので、出産・育児の時期はそのままでは受け取れません。ただし権利が消えたわけではなく、受け取れる期間を後ろにずらすことができます。そしてあまり知られていませんが、この手続きをすると受給できる条件そのものがゆるくなります。

本来は1年。延長すれば最長4年

雇用保険の基本手当を受け取れる期間は、原則として離職した日の翌日から1年間です。この1年の間に受け取り終える必要があるため、出産や育児で過ぎてしまうと権利を使えないまま終わってしまいます。

妊娠・出産・育児などの理由で引き続き30日以上働くことができないときは、その働けない日数だけ受給期間を延ばせます。延ばせるのは最長3年間。本来の1年と合わせて、最長で離職日の翌日から4年になります。

📌 不妊治療のあとに妊娠に至った場合は、不妊治療の期間から妊娠・出産・育児と連続して延長することもできます。
延長すると「特定理由離職者」になります

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ハローワークが示している特定理由離職者の範囲に、こう書かれています。

「妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者」。

つまり、受給期間の延長を受けること自体が、特定理由離職者に該当する条件になっています。自己都合で辞めた扱いのままではありません。

その結果、受給の条件がゆるくなります

特定理由離職者になると、基本手当を受け取るための被保険者期間の要件が変わります。

被保険者期間の要件
原則離職の日以前2年間に、通算して12か月以上
特定受給資格者・特定理由離職者離職の日以前1年間に、通算して6か月以上でも可
📌 働いていた期間が短くて「12か月に届かないから無理だろう」とあきらめていた人でも、対象になる可能性があります。出典: ハローワークインターネットサービス。
ただし、もらえる日数は増えません

延長は「受け取れる期間を後ろにずらす」だけの手続きです。所定給付日数そのものは増えません。日数は90日〜360日の間で、年齢・被保険者だった期間・離職の理由によって決まります。

そして注意が必要なのが申請の時期です。30日以上働けなくなった日の翌日以降、早めに申請するのが原則ですが、延長後の受給期間の最後の日までであれば申請できます。

ただし申請が遅くなるほど、残っている期間が所定給付日数より短くなり、全部を受け取れないことがあります。思い出した時点で動くのが確実です。

📌 申請の期限は平成29年4月1日に変わりました。それ以前の「30日経過後1か月以内」という説明は古い情報です。
やることは2つだけ

手続きそのものは複雑ではありません。

1つ目は、住んでいる場所を管轄するハローワークに受給期間延長を申請すること。2つ目は、働ける状態になってから、あらためて求職の申し込みをして受給を始めることです。

延長を申請した時点では、まだお金は入りません。受け取り始めるのは、子どもの預け先が決まるなどして働ける状態になってからです。

📌 育児休業給付金とは別の制度です。あちらは在職している人が対象で、こちらは退職した人が対象になります。
よくある質問
退職してからかなり経ってしまいました。まだ間に合いますか?
延長後の受給期間の最後の日までであれば申請できます。ただし遅くなるほど、所定給付日数の全部を受け取れない可能性が高くなります。個別の判断はハローワークが行いますので、まず管轄のハローワークにご相談ください。
延長すると、もらえる金額や日数は増えますか?
増えません。基本手当の日額も所定給付日数も変わらず、受け取れる期間が後ろにずれるだけです。
働いていた期間が1年ありません。対象になりますか?
特定理由離職者に該当すれば、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば受給できる場合があります。該当するかどうかはハローワークが判断します。
受給期間の延長を申請すると、必ず特定理由離職者になりますか?
ハローワークが示す特定理由離職者の範囲に「妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者」が挙げられています。実際の判定はハローワークが行いますので、手続きの際にご確認ください。
夫の扶養に入っていても受け取れますか?
基本手当を受け取っている間は、金額によって健康保険の扶養から外れることがあります。受け取り始める前に、加入している健康保険の基準をご確認ください。
失業給付の受給期間延長のまとめを見る →
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