医療費控除は、去年の分だけのものではありません。還付申告は「その年の翌年1月1日から5年間」提出できます。出産した年、子どもが入院した年、家族の通院が重なった年。10万円を超えていたのに出していない年があれば、いまからでも申告できます。しかも確定申告の時期を待つ必要もありません。
納めすぎた税金を返してもらう申告を、還付申告といいます。国税庁は「その年の翌年1月1日から5年間提出することができます」と示しています。
つまり2026年のいまなら、2021年分から2025年分まで出せる計算になります。2021年分の期限は2026年12月31日です。年をまたぐと1年分ずつ消えていきます。
確定申告というと2月16日から3月15日という印象がありますが、それは納める税金がある人の期間です。
還付申告は「その年の翌年1月1日から」出せます。会社員で年末調整が済んでいて、医療費控除だけを申告する場合は、年が明けたらすぐ提出できます。
混み合う時期を避けられるので、税務署の相談窓口を使いたい場合にも有利です。
5年分をまとめて1枚の申告書にすることはできません。医療費は1月1日から12月31日までの1年ごとに集計し、その年の申告書を作ります。
10万円(総所得が200万円未満の方は所得の5%)を超えた分が控除の対象です。この判定も年ごとに行うので、ある年は超えていて別の年は超えていない、ということが普通に起こります。
生計を同じくする家族の分は合算できます。同居していなくても、仕送りをしている親や、下宿している子どもの分は合算できることがあります。
確定申告書に添付するのは「医療費控除の明細書」です。領収書の提出は不要になりました。
ただし捨ててはいけません。国税庁は「確定申告期限等から5年を経過する日までの間、医療費の領収書の提示または提出を求める場合があります」としています。手元に保存しておいてください。
そして手間を減らせる方法があります。加入している健康保険から届く「医療費通知」を添付すると、医療費控除の明細書の記載を簡略化できます。1件ずつ書き写す作業が減るので、さかのぼって申告するときほど効きます。
領収書が残っていないものでも、対象になるものがあります。
医療費控除は所得控除なので、戻る金額は税率によって変わります。税率が高い人ほど、同じ控除額でも戻る額が大きくなります。
生計が同じであれば、どちらがまとめて申告してもかまいません。所得が高いほうで申告するのが基本です。
住民税も翌年度分が下がります。所得税の還付だけが効果ではありません。